一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

営業は狂気が必要

私は某日系大企業の法人営業部で働いているのだが、数日前に本社の管理部門で働いている若手の男の子が社内留学的な取組で私に2日間同行した。

 

私はこの「同行」というのが大嫌いで、相手が上司や先輩だと組んだスケジュールが抜かりなく進む様に気を遣ったり、ランチの手配にまで気を配らないといけないので疲れるし、部下や後輩だと何か良い経験をさせてやらないといけないと思うとこれまた疲れるのである。

だが、今回の男の子は「営業はどうやって動いているか」ということを理解させるレベルの研修だったようなので、私の営業スタイルのありのままを見せてやることにした。

真面目を絵に描いたような社員で、この子だけでなく、本社というところは、周りもいかに自分が仕事がデキるか、頭がキレるか、教養があるか等マウンティング合戦で大変みたいだ。たしかに、数年間私もそういった部署にいたので知っている。そこで、先輩を口論で叩きのめして左遷されて今に至るのだ。後悔はない。

ということで、営業はそうじゃねえぞということを頭に叩き込ませるために、私のありのままの一日を体験させた。

・集合は10時(朝は私が眠いから)
・取引先ではひたすら雑談のみ。エロトークなど(商談は最後の2分)
・有力な取引先から電話で宿題をもらったら、優先度の低い取引先とのアポを迷わずドタキャン
・面倒な相手からの電話をガン無視 ∵有限な気力が消耗するから
・ランチで営業の極意をレクチャー(仕事以外の知識や経験が大事、ナンパとか笑)
・夕方のアポはビールを飲んでハイテンションで突撃(後輩にも飲ませる)
・「仕事なんて割のいい副業程度でプライベートが本業だから」とドヤって解散

 

真面目くん、一日中びっくりしてましたね(笑)

一匹狼さん、こんな社員の方、この会社で見たことないです! 本当にすごい!

と楽しそうに帰って行かれた。営業を知らない若手相手には、座学を100日やるよりこの方がいいと思う。

まあ、今頃本社で「社内にヤバい先輩がいる」と噂になっているだろうが、本社から「お客さま」として来てもらって形式的な研修に終始するよりよっぽどよかったのだろうと思う。狂ってなければ数字は取れないし、営業ってそういうものだから。実際数字出てるしね。こっちの世界の方が100倍楽しいと思うけど、彼には無理なんだろうなぁ。

 

おしまい