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書評『金融のしくみがこれ1冊でしっかりわかる教科書』伊藤亮太

金融のしくみがこれ1冊でしっかりわかる教科書

★★★★☆

図解即戦力 金融のしくみがこれ1冊でしっかりわかる教科書

 

新聞やニュースを読む時には山川出版社の参考書をはじめとした書籍を横に置き、わからない語句を調べて基礎知識を蓄えていくように意識している。

詳説 政治・経済研究 詳説日本史研究 詳説世界史研究

新聞・ニュースの大半は政治・経済に絡んだニュースとなる。そういう時は『詳説 政治・経済研究』もしくは大学受験の政治経済の参考書が活躍する。

一方、そんな政治・経済の話と切っても切れないのが、金融・マーケット関連の記事になる。金融関係についてまとめられている本はなかなか見当たらず(高校で金融教育が始まったのが最近だから仕方ない)、政治経済の参考書では内容が薄いと感じていたので、リファレンスブック的に参照できる本を探していた。

おそらく、図表やフルカラー、レイアウトなどを総合評価すると、今出版されている類書の中では本書が一番わかりやすくてオススメである。

 

著者の伊藤亮太さんはFPとして書籍・公演と活躍されている方。税理士や社労士などの資格を持たずにここまでの実績があるのはなかなかすごい。FPの1級取得後はマネー関係の記事とか書籍とかいつか執筆してみたいと思っているのでベンチマークしていきたい方だ。

 

なお、もう一歩踏み込んで学びたい場合は『金融の基本』もオススメである。こちらはKindle版がお安い。こちらは記述は詳しいが白黒で図表も少ないので、上の本を読んでわからない時に参照するようなイメージで使うといい。

新版 金融の基本 この1冊ですべてわかる

 

これから大学受験の科目なんかに金融関係が追加されてくると、良質な参考書が出てくると思うので、そういった流れに期待していきたいと思う。2025年から大学入試に「情報」が追加されるらしいので、「金融」が追加されても全然おかしくないよね。

にしても、大学の学者が書くつまらない本より、こういう実務家が書く本の方がはるかにわかりやすい。昔は大学に知が集約されていたかもしれないが、これだけインターネットとスマホが発達した今、大学は学ぶ場所というより一流企業への就職資格を取得する場所と割り切るべきなんだろうな。あとはネットと本で自分で勉強。

 

おしまい