一匹狼の回顧録

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【書評】転職1年目の教科書(秋山進)

本日は最近読んだ本の書評をご紹介。

 

転職1年目の教科書

★★★☆☆

転職1年目の教科書

【目次】
入社第1週 あなたは特別な存在ではない
入社1カ月まで 会社の人、会社のことを知る
入社3カ月まで 大きな成果を狙わない! 小さな実績を積みあげよう
入社半年まで 試用期間の時代
入社1年まで あなたはすでに転職者ではない
副業先で失敗しない! 心がまえと処世術
「好きなこと」を仕事にするために

 

本書は、転職者への入社初日〜1年経過までの振る舞い方のポイントや注意点をまとめた本。世の中に転職する方法を論じた本は数多く存在するが、転職後のみにフォーカスした本はかなり少ないので、転職が決まった人には貴重な内容と言える。

著者の秋山進さんは、京都大学卒業後、リクルートの採用担当を経て、現在はコンサルタントとして活躍。本書では、アウェイの職場をホームに変えるべく、社内処世術を経験談や事例を交えて解説してくれる。

 

概ね、JTCに新卒で入社し長年勤務していた私が、転職者に対し無意識のうちに心の中で考えていたことについて、逆の立場で注意していればいいのだと思う。内容・ポイントを抜粋してみる。

・基本歓迎されないことを認識しておく → 期待値を下げておく
・自分の昇進・昇給が遅れる危機感を相手は持つ → 自分はプロパー社員にとって快い存在ではないことを認識しておく
・服装が違うと違和感を持たれる → 「ウチの人」「外の人」を分ける判断要素になるので、雰囲気を合わせる
・社内用語に早く慣れる → イントラネットの記事を漁る
・前職との対比をしない → 反感を買うので絶対NG 
・とにかく、我慢・忍耐が大事 → 一定期間を経ないとホームにはなれないことを覚えておく

 

本書を読み終え、当たり前だが、転職はゴールではなく、やっとスタート地点に立ったという認識を改めて持つに至った。そして、本書でアドバイスされているように、同僚も含めて「周囲の人間はすべて顧客」という視点を持って過ごしたい。朝の出勤時から、夜に退勤するまで、寸分の隙もなく緊張感をもって仕事をし続ける。最低半年はこうした姿勢を持ちたい。

社内に知り合いが全くいない環境は、新卒入社以来のことだ。思うように仕事が進められない不満・不安や、緊張感の中で、心身ともに弱るタイミングが間違いなく訪れるだろうが、そうしたプレッシャー・試練を乗り越えて初めて転職に成功したと言えると思うので、頑張りたいと思う。

 

おしまい