一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

取引先の女子に言われた嬉しい言葉

現職の退職に向け、ご挨拶訪問で取引先を回っている。

遠方の担当企業も多いので、基本的に電話で済ませているが、懇意にしていた企業には直接訪問して回っている。

 

そのうちのある会社の事務員の女子(といっても30代半ばだが)としばらく話し込むことになった。

年齢もまあまあ近いので、長年の思い出話に花を咲かせていたのだが、ふと

 

一匹狼さんいつかやめると思ってたよー。明らかに○○社(←勤務先JTC)の社員の雰囲気じゃないもんね。なんか現状に納得できない、俺はもっとやれるっていう怒りみたいな雰囲気が顔に出てたよ。

と言われた。

そんな風に自分が見られていたのが意外だった。

 

誰にも言わずに去ると決めているので、最後まで転職先明かさなかったのだが、

 

一匹狼さんならどこでも活躍できるでしょ。頑張ってね。

と声をかけてもらった。嬉しかった。

 

現職では、いかに仕事の手を抜いて、コスパよく給料を稼ぐかにフォーカスを当てていたが、それはあくまで5年ほど前に会社と大喧嘩して左遷されてからの話で、それまでの私はただただ仕事に熱心な若者だった。

心のどこかにもう一度熱意を持って働きたいという気持ちが眠っていて、それが無意識のうちに顔に出ていたのだろうか。

忌み嫌う会社の体制に組み入れられることに反発し続ける一方で、成功への強い野心も抱いているという矛盾した二つの気持ちをずっと持っていたのかもしれない。

 

SNSで周りに怒りを振り向ける大人は多いが、自分に怒っている人は少ない。

若かりし頃のビートたけしが、浅草でエレベーターボーイで下積みをしている頃、目つきの鋭い「ものすごい不機嫌な青年」と後年評されていたことを思い出した。たけし師匠も当時はおそらく同じような心境だったのではないだろうか。

男が成功するためには、自分に健全な怒りを持ち続けることが大切なのかもしれない。時には赤提灯の居酒屋や趣味に逃げたりするのもよいが、何歳になっても反骨精神は持ち続けたいものである。

 

おしまい