一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

自分の資質の見つけ方

ゆるやかに転職の準備をしている一匹狼です。

先般、リクルートのエージェントの方と面談してもらった際、自身の強みや弱みを尋ねられました。

こうやって改めて聞かれたのは新卒の就職活動のとき以来でしたが、なかなか言葉にするのは難しいもので、「誰とでもすぐにうちとけられるところですかねぇ」(←ナンパの賜物)という月並みな話しかできませんでした。これには少し反省が必要だと思いました。

 

人間の強みや弱みというものについて考えてみると、とりわけ強みについては後天的に身につくスキルなどもあるでしょうが、概して性格や価値観に拠るところが多いのではないかと思っています。

今後の転職活動の面談などに備え、今週末は自分の資質(性格・価値観)について自己分析(←懐かしい響き)をしてみたいと思います。

 

資質の見つけ方については、以前書評で取り上げた『「いつでも転職できる」を武器にする』に詳しく記載があったので、今回はそれに沿ってやってみることにしました。

ちなみに、同書で紹介されている以下の方法は、性格学・心理学に基づいた科学的な方法で、GEをはじめ、世界で成功している大企業がリーダーを速く確実に育成するために行っている方法とのことです。

 

資質を見つける方法

やり方は簡単で、以下(A)~(C)の3つを書き出すのみ。一緒にやってみましょう。

自己啓発本の中でもワーク(自分で手を動かす)部分は飛ばしがちだと思います(僕もそう)が、読むという受動的な行為だけでなく、こうした能動的な行動も大切です。

 

(A)人より速くラクに飽きずにできることを書き出す

(B)自分の欠点やコンプレックスを書き出し、いい意味で置き換える

(C)心にひっかかること、ざわついたことを書き出す

 

さて、実際に書き出す前に、資質にはポジティブな面とネガティブな面の二面性があるということを認識しておく必要があります。

たとえば、「柔軟性」という資質がある人については、「状況や変化にあわせ柔軟に対応できる」 というポジティブな面がある一方、「計画通りに決められた通りに粛々と行うことには向いていない」というネガティブな面も浮き出てきます。

ただ、ネガティブな面にも光を当てることでオリジナルな個性を打ち出せるということになるので、資質はポジティブ・ネガティブ両面から洗い出すのが大切だということになるのです。

 

では、資質を洗い出してみましょう。

僕という人間について、浮かんできた例でやってみます。

 

(A)人より速くラクに飽きずにできることを書き出す

まずは、 「(A)人より速くラクに飽きずにできることを書き出す」です。

これによって、自分のポジティブな力がわかります。

・仕事の初動が早い

・仕事の優先順位付けが得意

・誰とでも上手くコミュニケーションが取れる

 

こうやって、無意識にスラスラやっていることの中に資質が潜んでいます。

書き出した仕事の中に眠る資質を洗い出すのは簡単で、その理由を書き出してみればわかります。

同じできることでも、人によって理由は異なるでしょうから、正解というものはありません。

自分にとっての正解がわかればいいのです。 

 

僕の中で思いついた理由は、

・仕事の初動が早いのは、実際に仕事に着手してみてから、修正しながら実行することができるから。

・仕事の優先順位付けが得意なのは、それぞれの仕事の内容と納期から重要度を比較することができるから。

・誰とでも上手くコミュニケーションが取れるのは、相手の立場や性格に応じて、適切な態度で相手と接することができるから。

 

(B)自分の欠点やコンプレックスを書き出し、いい意味で置き換える

続いて、 「(B)自分の欠点やコンプレックスを書き出し、いい意味で置き換える」をやってみましょう。

これは、資質のネガティブな面に光をあて、ポジティブな面に変換させるための作業になります。

日本人は、自分の優れているところより、苦手なところを意識する方が得意かもしれません。

欠点やコンプレックスというネガティブサイドに光をあてることが、自分のキャラをオリジナルにする決め手になります。

さっそくやってみましょう。「苦手なことを書き出す」だけです。

 

・事務処理が苦手

・部下・後輩指導が苦手

・意図の読めない仕事を進めるのが苦手

 

次に、苦手なことの反対を書いてみます。

 

・事務処理が苦手 → 営業が得意。マニュアルどおりにいかない対人の仕事を通じて成果を出せることが資質

・部下・後輩指導が苦手 → 上司・先輩を立て、円滑に業務を進められることが資質

・意図の読めない指示を進めるのが苦手 → 仕事の目的がわかれば、一気呵成に完遂できるのが資質

 

というように苦手の反対側を考えると、意識していなかった資質が出てきます。

苦手なことを無理に直す必要はありません。

反対側からみて、苦手を活かすことを考えることが才能を見つけるヒントになるという話です。

 

また、自分の欠点や嫌いなところを魅力に変える方法も紹介されています。

書き出してみます。

 

・自己中心

・八方美人

計算高い

 

なかなかひどい性格で恐縮ですが笑。

その欠点の下に「いい意味で」と書きます。

この「いい意味で」は「変換装置」機能がある言葉で、同じ事実をポジティブからネガティブに変換してくれるのです。

やってみましょう。

 

・自己中心 → 「いい意味で」 → 自分の意見をしっかり持っている・自分に自信がある・自責マインドを持っている

・八方美人  → 「いい意味で」 → 誰とでも上手に接することができる・敵を作らない・無用な争いを避ける

計算高い  → 「いい意味で」 → メリットやデメリットをしっかり検討できる・無駄な仕事をしない・余計なことを言わない

 

なるほど、出てきますね。

この「いい意味で」変換された言葉を魅力としてアピールします。

自分の欠点と向き合うのは勇気がいることですが、この際たくさん書き出して「いい意味で」に変換してみましょう。

 

(C)心にひっかかること、ざわついたことを書き出す

最後に 「 (C)心にひっかかること、ざわついたことを書き出す」作業です。

 

①イライラしたことの中身をみつめる

なぜイライラしたのか理由を考えてみると、思わぬ資質が浮かび上がってきます。

僕の場合、

・混雑した電車で電話している女子高生にイライラした。

ことが最近ありました。

たとえば、ここから、「常識やマナーを重視する」という資質を導くことができます。

 

②叱られたことをみつめる

怒られたり、叱られたりして指摘されたことは、相手や他の人との相違点です。

見方を変えれば、資質が隠れている部分になります。

叱られたことまで資質につなげてしまうポジティブシンキングが大事です。

・会議で自分の発言をしすぎるな

と先日上司から叱られたのですが、これはそのままですが「自分の意見をしっかり言うことができる」という資質を導けます。

 

③落ち込んだり、嫉妬したりした理由と向き合う

人間ですから、他人の成果や称賛された姿をみて、嫉妬を覚えたり、落ち込んだりすることは当然あるはずです。

この感情の裏に自分が一番大事にしている資質が隠れているといいます。

その理由は、表に出していないが得意・優れている・自信があると思っていることは常に気にかかり、他人と比較するからです。

その結果、勝手に落ち込んだり、嫉妬するのです。

書き出してみて、何が一番引っかかっているかを見つけましょう。

 

僕の場合、

・昨年自分が営業の担当をしていた地区で、今年昨年より実績が出ている地区があること

に非常に落ち込んだ時期がありました。

こう考えると「負けず嫌い」という資質を一番重要視しているのかもしれません。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

他人から強みや弱みを尋ねられて、即答できる人は多くないと思います。

それだけ、わかっているようでわかっていないのが自分という人間なのです。

自身のキャリアを考えるうえで、自身の資質を把握しておくことは非常に重要ですので、これを機会に実際に手を動かして自分と向き合ってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方

 

 

おしまい