一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

本質的な問いを押さえる

今日も『グロービ流ビジネス基礎力10』から。

抽象的なBig Wordに注意することに続き、論理的に考えるための2つ目のポイントは、「本質的な問いを押さえる」ことです。

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これは、われわれがいま目の前で片付けている業務は、具体的にどのような課題(=問い)を解決するためのものなのか、ということを常に押さえるということです。

 

言われてみると当たり前のことのように感じますが、このことを常に意識できている人は果たしてどれだけいるでしょうか。

たとえば、営業職であれば、ほとんどの人が上司や本社に対して営業活動の報告をしていることでしょう。

ただ、その報告の先にある課題が何なのか、考えたことはあるでしょうか。少なくとも、僕はこうやって改めて意識をしない限り、普段考えることはまずありません。

営業職の評価に行動プロセスが含まれているのであればその評価のためということがもちろんあるでしょうし、単に営業をサボらせないための対策の一つかもしれない。活動データを集計してよりよい営業活動の考案に使うのかもしれないし、個々人の今後の活動のアドバイスをするための対話の材料にするのかもしれない。

少し考えると、このようにいろいろ出てくるのですが、普段から目の前の作業がどういった課題のためのものなのかを考える癖をつけるのが大切なのです。

 

課題(=問い)を押さえる際のポイントは以下の4点と書かれています。

 

1.問いそのものが大きい時は要注意

まず、「グローバル人材の育成」など、問いが大きい(広い・抽象的)場合は要注意です。

「グローバル人材」の定義を明らかにし、「育成」とはどういった成果をもって育成できたとするのかなどを、しっかり認識することが大切になります。

 

2.問いを分解し、具体化する

次に、問いを分解し、具体化することが大事です。

上記グローバル人材の例で言うと、①どのような人材を②いつまでに③どの程度の人数を④いくら予算をかけて、というように細分化し、具体化しておくことが大切です。

 

3.問いの背景を理解する

問いを分解することと共に、問いの背景を確認することも大切です。

何か問い(=課題)を出す時には、それと呼応する問題意識や経緯があるはずなので、これを理解することはとても大切です。

グローバル人材の例で言えば、海外駐在員を増やすことを視野に入れているのか、それとも自社の競争力向上のために単に英語を話せる社員を増やしたいだけなのかなど、背景によって考えるべきことの範囲も変わってくるからです。

 

4.作業の引力に負けない

これも非常によくあることだと思いますが、目の前の作業に没頭しているうちに、なんのための作業だったのかを見失った経験はないでしょうか。

グローバル人材の例だと、全社員にTOEICの試験を受けさせ、順位付けするなど管理している間に、その作業自体が目的になってしまうなど、特にその作業が大変であれば大変であるほど本来の目的を見失いがちになります。

当初は問いを押さえていたとしても、押さえ続けることはまた違った難しさがあるので、問いを常に意識するように心がけましょう。

 

 

 

おしまい