一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

歴史を知らず旅行して楽しいの?

こんな上から目線の話を書くとまたコメント欄に「偉そうに書きやがって、お前は何様だ」みたいなコメントが付きそうなのだが、歴史を知らずに旅行して楽しいのかな? と純粋に歴史好きな立場から思うのである。

 

たとえば、私の同僚の女子が海外旅行が大好きで、若くして既に20カ国以上に旅していることを大層自慢げに語るのだが、行った感想が「楽しい」「美味しい」「綺麗」しか感想が出てこないことに私みたいなおじさんは疑問を持ってしまうのである。

 

最近まったく行けていないが、私は旅行には3つのステージがあると思っていて、それは「行く前」「現地」「行った後」の3つである。すべての旅行者が楽しめるステージは「現地」だが、私にとってはその前後も同じくらい大事なのだ。

 

行く前は、目的地となる場所の歴史について徹底的に調べる。点の知識でなく線の知識・面の知識があるとより現地に行ってから楽しめるので、普段から世界史(国内旅行の場合は日本史)の共通テストレベルの知識は勉強して身につけておきたいところである。世界史・日本史の共通テストレベルを身につけるのにオススメの書籍は『茂木誠の世界史Bが面白いほどわかる本』『金谷俊一郎の決定版日本史』。ナビゲーターや実況中継と違い1冊で完結してるので、挫折もしにくいと思う。リクルートスタディサプリもオススメだ。

大学入試 茂木誠の 世界史Bが面白いほどわかる本 金谷俊一郎の決定版日本史

 

現地では、一応超メジャースポットは今後の飲み会とかの話題作りのために立ち寄るんだけど、私が好きなのはどちらかと言うとその近くに住んでる地元の人や街の風景(治安も含めて)を観察すること。これは行った後の話にも通ずるのだが、どうしてこういう所得層の人が住んでいて、どうしてこの産業が栄えているのかとか想像して、後で家に帰ってから調べてみるのが面白い(もちろん行く前に調べて行ってもよい)。「現在」は「過去」からの延長線上にあるので、目的地の理解と歴史を知ることは切っても切れないのである。

 

行った後は、自分の五感を使って得た情報を整理して、アウトプットできるようにする。私は大の読書好きで、普段は情報の大半を本から得ているが、旅行は五感をフル活用する点で、本とは得られる情報の種類が全く違う。本を読んで目的地の全体像や歴史を掴み、旅行に出て実際に五感で理解する。本当は、現地の人の生の話を聞ければより良いのだが、英語がイマイチできない僕は、国内旅行でしかこの醍醐味は味わうことができない。

 

まあ、人生観は人それぞれなので、今楽しくて、美味しいものを食べて飲んで、綺麗な景色を眺めて満足というのであれば、それはそれでその人にとっては幸せな人生なのだろうが、私はもう少し知的好奇心に満たされて生きたいのである。

しかし、このように言っても10人中9人は理解してくれないので、私は旅行には絶対に一人で行くことになる。

 

おしまい