ホリエモンの思考や価値観は賛否両論あるだろうが、彼の本を読むと「好きなことだけして生きていけ」「同調圧力なんかクソくらえ」など、くすぶっているサラリーマンや学生が読むとトランキライザー(精神安定剤)的効力を発揮するのは間違いないと思う。
私自身、5年ほど前に会社の先輩とケンカして干されていた時期があり、その時期は貪るようにホリエモンの本を読んでいた。
ホリエモンは毎年何冊も本を出版していて、内容は特定のテーマを扱うもの(宇宙や健康など)と純粋な自己啓発系(生き方・人生論など)の2種類に分けられる。
本人も言っている通り、後者については過去の本をタイトルや切り口を変え、焼き直して出版しているので、同じようなことが繰り返し書かれている。この点が批判に晒されることが多いが、繰り返し語られる部分は著者の生き方や考え方の軸・コアな部分が分かるという意味で、それはそれでよいと私個人は思っている。というか、たった1000円・1500円しかしない書籍なのだから、迷わずに黙って買えばいいのだ。
と、前置きは長くなったが、久々にホリエモンの『本音で生きる』という本をパラパラと読んだ。この本は2015年発売だが、ホリエモンの思想や価値観のベースが詰まっているので、最初の1冊としてオススメしたい本だ。
この本に、『大量の情報をインプットし、アウトプットし、「考えること」を繰り返す』という記述がある。そうすることで、持っている情報同士が結びつき、良質なアイデアが浮かぶのだという。
情報をインプットし、アウトプットし、「考えること」を繰り返す。ボーッとするのではなく、自分の時間を思考で埋めていくと、ある瞬間に解決策やアイデアがふっと浮かぶようになる。自分の脳を情報と思考で埋めれば、どうでもいいことで悩んでいる暇などなくなってしまうはずだ。
インプット→アウトプット→考えるという一連の知的作業のうち、最後の「考える」という部分は意識しないとできない部分なので、注意して細かいスキマ時間を思考で埋めていく作業を続けていきたい。たしかに、外部からの大量の情報と自身の自発的な思考で頭の中を埋め尽くしてしまえば、悩みという余計なものが入り込む余地はなくなりそうだ。
インプットは新聞・ニュースキュレーションアプリや本から、アウトプットは日記やブログを通して、そして考えることはスマホが使えなくても、手元に本や日記がなくとも、数秒しか時間がなくても、歩きながらでもできる。
何もしていない時間を1秒でも減らし、残された人生を後悔のないよう自分のための時間で埋めていきたいと改めて思った次第である。
おしまい