一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

【書評】朝2時間早く起きれば人生が変わる!(宮西ナオ子)

今日は最近自分のブームになっている朝活に関する本をご紹介。

 

朝2時間早く起きれば人生が変わる!

★★★☆☆

朝2時間早く起きれば人生が変わる!―――不思議なほど思い通りにいく人の時間術 (知的生きかた文庫)

 

【目次】
1章 朝(スタート)に強くなる!―本気で眠れ 爽快な目覚めはそこから始まる!
2章 ここでグズグズする人に運命は決して味方しない!―いつもより「二時間」早く起きるとこんな効果が!
3章 なぜ「早起きはつらい」と思ってしまうのか?―王者の朝、奴隷の朝 あなたはどちらを選ぶ?
4章 眠る前三十分、このリラックスが決め手―「質のいい眠り」で脳がどんどん活性化していく!
5章 運命好転の秘訣はたったこれだけ!―目が覚めたらすぐ起きる、起きてすぐやる
6章 明日の朝から早起きを始める人へ―朝二時間の時間革命 このわずかな時間が人生を決める!

 

本書は早起きすることのメリット、具体的にはこれまでの生活よりも2時間早く起きることの素晴らしさが一貫して書かれている。この「2時間」というのがポイントで、1時間早く起きる程度では、今より朝の時間に余裕ができるくらいで、前日夜の行動までは変化しないが、2時間となれば毎日の行動パターンが変わってくるという主張は同意である。

著者の宮西ナオ子氏は、エッセイストで、東洋思想をからめた心身医学をメインに執筆活動を行なっている方。社会人になってから通信制で博士課程まで卒業されていて、大変勉強熱心な方なのだが、お医者様以外の方が医学的な知見を語ったり、東洋思想に詳しいためからか「宇宙」「波動」のような怪しいワードを頻発するのがマイナス評価ポイント。

 

最初の1~2章は朝早く起きることのメリットについて著者の経験をベースに語られていて、読み物として面白いが、後半は中途半端な医学知識の寄せ集めに留まっている印象。それでもしっかり情報のソースとなっている引用元の本が紹介されているのは好感は持てるが。

 

私の気に入ったフレーズ・参考にしたフレーズを一部紹介。

今より二時間早く起きるというのは、あなたの思いが何でもかなう“打ち出の小槌“を手にしたほど価値があることなのだ。

家にいてもズルズルと起きていたりしない。眠いと思った瞬間に、すぐにベッドに入って本格的に眠ってしまうことだ。リビングのソファなどで、うたた寝などしていてはいけない。かえって疲れてしまう。

時間を区切って、期限を決めて、集中すること。何か仕事を達成するならば、この方法に限る。
そして集中する時間を生みだすことだ。一日にたった二時間でいい。集中して行なうことができれば、月に六十時間の集中を生み出すことができる。年間では七百二十時間。つまり約一カ月分も得するのである。

日記は、夜つけるものだという観念があるかもしれない。
一日をしみじみと反省して夜書き連ねる日記もよいだろう。が、私は朝に日記を書くことをおすすめする。

 

ちなみに、「眠らないなら起きている」という項があるが、D・カーネギーの『道は開ける』の丸写しで笑ってしまった。刊行が2003年と20年前であり、おおらかな時代であったのだろう。

早起きを習慣にしたいサラリーマンにとって、読んでおいて損はない本である。

 

おしまい