成功本まとめシリーズ。
著者
橘玲
作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。2002年、国際金融小説『マネーロンダリング』でデビュー。同年、『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(本書の初版)が30万部を超えるベストセラーとなる。06年『永遠の旅行者』が第19回山本周五郎賞候補。『言ってはいけない 残酷すぎる真実』で2017新書大賞受賞。著書に『「読まなくてもいい本」の読書案内』、『テクノ・リバタリアン--世界を変える唯一の思想』、『スピリチャルズ 「わたし」の謎』、『DD(どっちもどっち)論--「解決できない問題」には理由がある』等多数。
要約
2002年に初版が発行された本書がベストセラーになった理由のひとつが、ロバート・キヨサキ氏の『金持ち父さん貧乏父さん』(2000年発行)という先行するミリオンセラーがあったからだと著者は言う。
法人を使ったキャッシュフローの最適化など、そこで述べられている原理や原則は本書とほぼ同じではあるものの、法人化にしても節税術にしても、アメリカの法制度を前提としているため、そのまま日本に当てはめてもうまくいかないと著者は考えた。
こうして、日本の投資環境や税制を前提に、経済的な視点から自分たちが生きている社会を知り、正しく生きる方法を伝授してくれる日本版『金持ち父さん貧乏父さん』が誕生したのである。
ポイント
1.お金持ちの方程式
人類の歴史に貨幣が登場して以来、お金持ちになる方法はたった3つ。しかも、1行の数式で表わすことができる。
資産形成=(収入-支出)+(資産×運用利回り)
この方程式から、お金持ちになるには、次の3つの方法しかないことがわかる。
①収入を増やす ②支出を減らす ③運用利回りを上げる
2.マイクロ法人で人生が変わる
個人が法人を利用して合法的に税コストを下げるには、4つの基本的なルールがある。
①所得税の発生しない範囲で給与を決定する ②所得税の発生しない範囲で家族を雇用する ③生活費を法人の経費に振替える ④個人資産を法人名義で運用する
たとえば、①については自分が社長なので自分自身への報酬を自由に決めることができる。これを所得控除の範囲内に収めることで税コストの最適化が可能となる。
ただし残念ながら、このうちサラリーマンが活用できるのは、法人名義で資産運用する方法だけである。その他はすべて、税引き前の収入を法人で受けなければ意味がない(悲しい)。
3.クリエイティブクラスとマックジョブ
高度なテクノロジーに支えられた知識社会では、私たちの仕事は大きく3つに分けられる。①クリエイター②スペシャリスト③マックジョブである。①②が著者のいうクリエイティブクラスである。
マックジョブは誰でもできる代替可能な仕事(=マクドナルドのバイトのイメージ)。スペシャリストは専門家のことで、医師や弁護士、公認会計士や、国家資格を持っていなくても、何らかのビジネスに精通し、その知識や経験にふさわしい報酬を得ている人。クリエイターは、その名のとおり、クリエイティブ(創造的)なビジネスに携わっているひとたちで、作家や音楽家、俳優や歌手、スポーツ選手など。
注意すべきは、これらのどれがよくてどれが悪いという話でなく、課せられる責任と与えられる報酬などから自分自身が選択すればいいのである。
普段なかなか本が読めない人も。これから来る年末年始休暇、GW、お盆休みなどに是非読んでほしい一冊。お金に対する考え方が一転することを約束する。
ビジネス書は、全文を一度読むより、たった一つのポイントでも毎日読み返して自分の血肉にすることが大事。響いた点があればあなたの読書メモにも蓄積を。
おしまい
