一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

自分の生きたいように生きる

今回もD・カーネギー『道は開ける』から、「平和と幸福をもたらす精神状態を養う方法」をご紹介していく。

同節5章目のタイトルは「自己を知り、自己に徹する」である。タイトルのとおり、自分らしく振る舞うことの重要さについて述べられている。

 

「自分らしくふるまわないことこそ、さまざまな神経症・精神異常・感情抑圧の潜在原動力となっている。」

このように著者のカーネギーは言っている。そのとおりだろう。

 

ただ、本章のエピソードで出てくるのは、俳優・映画スター・大学教授・音楽家などであり、これらの人々は、そもそも他人の真似をせず、個性を発揮していかないといけない職業であり、自分のような一介のサラリーマンとは若干境遇が違うなという感想をもった。

なお、Dカーネギー自身のエピソードが出てきて面白い。彼は最初は俳優志望(意外だ)で、ミズーリ州の田舎から出てきてニューヨークの演劇学校に通ったという。彼は当代の名俳優たち一人ひとりの長所を真似すれば、名人芸をすべて総合した自分が出来上がると思い、他人の真似をすることで何年かを浪費した。その後、ビジネスマン向けの話し方の本を執筆した際も、様々な著述家たちのアイディアを網羅した本を一年がかりで原稿にまとめたが、役に立たない代物だと気づいた。それから、やっと彼自身の経験や観察に基づいたテキストを書き上げた。こんなストーリーだ。

ちなみに、このブログはビジネス書の寄せ集めですが。。

 

さて、サラリーマンとして生きていくには、多かれ少なかれ自分を抑える必要がある。完全に自分らしく振る舞うことはかなり難しいだろう。人事異動もあるし、上司も部下も顧客も選べないことが多いからだ。仕事の仕方や振る舞いについても、ある程度の制約は避けられない。このあたりはまさしくトレード・オフで、会社で出世したいのなら、自分らしく振る舞うことはほぼ不可能だろうし(組織・上司の意向に沿う範囲内でのみ可)、一生ヒラ社員でよければ、労働法という手厚い法律を後ろ盾にして、法令と最低限の就業規則だけ守っていればクビになることはないだろう。ある程度昇給して先が見えてきたら、サラリーマンでも好き勝手自分の生きたいように生きる人生を選択したいよね。 

 

われわれに平和と自由をもたらす第五の鉄則はこれだ。

  

平和と幸福をもたらす精神状態を養う方法⑤
◉他人の真似をするな。自己を発見し、自己に徹しよう。
 
道は開ける 新装版

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 おしまい