今日もD・カーネギー『道は開ける』を勝手に復習するシリーズ。
本日も引き続き、PART7「疲労と悩みを予防し心身を充実させる方法」から。2章目のタイトルは「疲れの原因とその対策」である。
本章では、肉体的疲労と精神的疲労を分けて考えており、前者は十分な睡眠や休息によって回復することができるとしている。これはイメージしやすいだろう。したがって、我々を悩ます疲労の大部分は精神的原因からきているという。純粋に肉体的原因で消耗する例は非常にまれであるとのことだ。
なるほど、たしかに、家で一日引きこもっていてもほとんど疲れないのに、職場内で一日過ごすとクタクタになるというホワイトカラー労働者の方は多いのではないだろうか。どちらも肉体的な疲労はほとんどないはずだ。
この時、われわれを疲れさせるのは、上司の監視、突然の顧客からの電話、退屈な仕事、部下のミス、昇進・人事異動の不安などの精神的要素に他ならない。われわれは、自分の感情が体の中で生み出した精神的緊張のために疲労するのだ。
この精神的疲労に対する対策はシンプルで、仕事をしながら休息する術を覚えることである。
どのようにしてリラックスするか?心からはじめるのか、それとも神経からはじめるのか?どちらからでもない。どんな時でも、まず最初に筋肉をリラックスさせることだ。
本章末にリラックスするための具体的な方法が4つ掲げられていたので、日々の精神的疲労のせいで疲れが取れないと悩んでいる人はぜひ実践してみてほしい。
一、いつでもリラックスしていること。体を古い靴下のように、しなやかにしておこう。気持ちを楽にして、くつろぐことを考える。まずは目を閉じて目と顔の筋肉を休めることからはじめ、「休め……休め……くつろぐのだ」と繰り返そう。そうすれば、エネルギーが顔面の筋肉から体の中心部へと流れていくのがわかるだろう。
二、できるだけ楽な姿勢で働くこと。体の緊張は肩のこりと神経疲労を引き起こすという点を忘れないこと。
三、一日に四、五回は自分を点検してみること。「私は実際以上に余計な労働をしてはいないだろうか?私はこの仕事と関係のない筋肉を使っていないだろうか?」と自問するのだ。
四、一日の終わりに再び自問してみる。「私はどれだけ疲れているのか?もし疲れているのなら、それは精神的労働に従事したためではなく、そのやり方のためだ」。
特に、一、目と顔の筋肉を休めること、二、できるだけ楽な姿勢で働くことはすぐにでもできることなので、明日からでも職場で実践してみるといい。
それを見て、「寝てるんじゃねー」とか「態度が悪い」とか言ってくる上司がいたら、転職した方がいいかもしれない。
ちなみに、僕もこのブログを書きながら気づいたのだが、パソコンを操作する時に肩をかなりいからせる癖があることがわかった。僕は慢性的な肩こりと頭痛に悩まされているが、このことがその一因になっている可能性が高そうだ。肩をいからせたところで、それは全然自分の脳の働きを助けてはいないので、今すぐにやめようと思う。
こういったことは意識をしてみないとわからないので、今自分がこなしている仕事(主にパソコン仕事だろうが)と関係のない筋肉を使っていないか確かめてみるといいだろう。
おしまい